悠々人生エッセイ



リンク先がFディレクトリになっているので成功




 iPhoneXを購入して2年が経ち、そろそろ契約の期限がやってくる。契約というのは、確か4年間の割賦販売期間を2年間過ぎたところで、新しいiPhoneに切り替えれば、残債を免除するというものだ。これを利用しないという選択肢はない。ところが、その後、法律が改正されてそんなことは禁止されたはずだ。しかし、私のような既契約の場合はどうなるのだろうという気がするが、その話はこれからauショップに行ってくるので、また後日に記録することとして、iPhoneXを新しいiPhone11に切り替えるにしても、いずれにせよその前にバックアップをとっておかないといけない。

 やや回りくどい言い方になってしまったが、そういうわけでパソコンを開いてiTunesを立ち上げ、バックアップを始めたのである。最初は順調に動いていた。ところが、2時間近く経ってもう終わりかけの頃に、いきなり止まってしまった。表示を見ると「Cディレクトリに空きがありません」とある。エクスプローラでCディレクトリの容量を見ると、バックアップ前は確か169GBは空いていたのに、もう一杯だ。これは、どうしたものか。

 そういえば、このパソコンを買ったのは昨年6月で、それ以来、バックアップはとっていなかった。このパソコンは、CディレクトリがSSDだから、226GBしかない。そのため、「ドキュメント」も「ダウンロード」も、Cディレクトリには作らず、「シンボリック・リンク」を利用して、1TBもの容量があるハードディスク上のDディレクトリに作った。それと同じように、iTunesのバックアップも、Dディレクトリなど他のディレクトリに作る必要がある。そこで、はたと思い出した。昨年6月にこのパソコンを買ったときに、その作業をしたはずだ。なぜ、シンボリックリンクが消えてしまったのだろう? よくわからない。でも、面倒だが、もう一度やらざるを得ない。

 以下は多分に技術的な話だが、将来の自分に対するメモというつもりで記録しておきたい。まず、グーグルで「iTunesバックアップ」と検索する。すると、幾つかの提案が出てくる。CopyTransさん、iPhone入門さん、南詩織さんだ。これらを眺めると、一つは、専用のソフトを使う方法だ。iPhoneのバックアップは、差分だけという方法はないようだし、またどんな中身かも見ることができない。そうするとバックアップの度ごとに全体のバックアップがゴロゴロと作られてしまい、容量を消費して仕方がない。その点、これら専用ソフトの中には、「差分だけもOK、中身も見られる」というのもあって、いささか心が動かされたが、値段が8,200円というのは、ちょっと高すぎる。それにサポートもいつまで続くかという問題もある。比較検討の結果、コマンド・プロンプトを使う南詩織さんの方法によることにした。改めて感謝したい。それは、次のようなものである。自分でしなければならないが、いやなに、Windows以前の、かつて扱ったMS−DOSの時代に戻るだけだ。


 1.「ユーザー名」>「AppData」>「Roaming」>「Apple Computer」>「MobileSync」>「Backup」という順でデフォルトのバックアップ・フォルダーを表示する。

 2.DかFディレクトリに例えば「iPhone_Backup」を作り、そこへ1.「Backup」を移動する。

 3.スタートボタンをクリック > 「プログラムとファイルの検索」の検索欄で「cmd」と入力 > 表示された「cmd.exe」アイコンを右クリック > 「管理者として実行」をクリックしてコマンド・プロンプトを起動します。

 4.次のコマンドを入力して、「Enter」ボタンを押し、「?シンボリックリンクが作成されました」と表示されたら成功

 mklink /d “C:\Users\tnyam\Apple\MobileSync\Backup” “F:\iPhone_Backup\Backup”

 5.シンボリックリンクが正常に作成されたかを確認するために、元のCドライブの「Backup」フォルダーを右クリックして「プロパティ」を選択したら、次の2点をチェック。

(5−1)「リンク先」で、ご自分が指定した保存先が表示されているか。

(5−2)「ファイルの場所を開く」をクリックすると、ご自分で指定した保存先フォルダーが開くか。

 上記の2点が確認できたら、シンボリックリンクは正常に作成されている。


 では、その手順で行こうとしたが、私のパソコンと最初からディレクトリ名が違っている。私のパソコンは、このお手本よりもっと簡単で、「ユーザー名」>「Apple」>「MobileSync」>「Backup」だ。だけど、ベースの構造は同じだから、これで良いかもしれない。

 次に、ここにデフォルトのバックアップ・フォルダーがあるかどうかだが、先のバックアップ失敗で、消去してしまった。では、私のiPadのバックアップを作ろう・・・わずか32GBだから、直ぐにできた。「MobileSync」を覗いて見ると、ちゃんとあった。それをバックアップ先の外付けハードディスクであるFディレクトリの中に作った「iPhone_Backup」に移動する。元の「MobileSync」の中は、再びカラになる。

 さて、これからが正念場だ。cmd.exeを動かし、コマンド・プロンプトを出す。真っ暗な長四角の画面が出る。今の人に、Windowsが出る前は全部これだったと言っても、信じてもらえないだろうが、MS−DOS時代の生き残りのような私にはお馴染みのものだ。

 そこの点滅するプロンプトに、「mklink /d “C:\Users\tnyam\Apple\MobileSync\Backup” “F:\iPhone_Backup\Backup”」というコマンドを入れたが、「管理者ではない。」と出る。ああ、そうか・・・昔と違って、「管理者として実行」という手順を踏む必要があったのを忘れていた。その処理を行って、再び上記のコマンドを打ち込む。そうすると、一瞬で「シンボリック・リンクが作成されました」と表示された。これで良いようだ。

 成功したかどうかを確かめるために、エクスプローラでF:のハードディスクを覗くと、「iPhone_Backup」中に、確かに「Backup」が作成され、180GBほど、ハードディスクの容量が減っている。他方、C:の中の「MobileSync」にも、やはり「Backup」が出来ていたが、その分の容量は別に減っていないから、まあこれで成功したと思う。本来なら、Fディレクトリからのバックアップが出来てはじめて成功を認定するところだが、新しいiPhone11が手元にない以上、仕方がない。後日の成功を期待しよう。



【後日談】 Fバックアップから新iPhone11 ProMaxへ復元できた

 新iPhone11 ProMaxを購入したので、Fディレクトリのバックアップからの復元を試みようとしたら、Bluetooth経由で旧iPhoneXから新iPhone11 ProMaxに直接転送できるようだ。そこで、その方が早いと思って試した。ところが、何と24時間経っても終わらない。なぜだろうと思って考えてみたところ、そういえば、最近、旧iPhoneXのiOSを13.3.1バージョンにアップしてからバックアップしたことを思い出した。これが原因かもしれないと新iPhone11 ProMaxのiOSをチェックしたところ、13.3.0と、案の定、前のバージョンだった。これは、バージョンを合わせる必要がある。そこで、新iPhone11 ProMaxのiOSを同じものにバージョンアップした。それから、もうBluetooth経由はやめて、iTunesを動かしてFディレクトリのバックアップから復元することにした。順調に動き、約2時間半経って、完全に回復することができた。バックアップするときに暗号化していたので、旧iPhoneXのパスワードなどは、そのまま引き継がれた。ただ、銀行関係のアプリの中には端末登録をしているのがあり、それは再び端末登録をせざるを得なかったが、その他は以前の通り使えて、順調である。










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(令和2年1月31日著、2月2日追記)
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