悠々人生・邯鄲の夢エッセイ



InBody




 一昨年の11月末からダイエットに取り組み、大病院の栄養士さんからいただいた貴重なアドバイスを元に努力して、半年の間に約8kg減らすことができた(正確に言えば。9kg減って、1kgリバウンドした)。そのアドバイスの指標となったのが、「インボディ(InBody)"Lookin'Body"の略」という体成分の分析表である。これは一見すると体重計のように見える器械ではあるが、その分析能力はまさに万能と言ってもいいくらいに実によくできている。裸足になって台に乗り、両手の親指でそれぞれ別々の金属の棒を押さえると、1分ほどで結果が出る。詳しい内容は次に述べる通りだが、体重だけでなく、体の中の水分、筋肉、脂肪の量が、体幹、左右の両腕両脚に分けてわかるのである。これを見つつ、アドバイスをしてもらう。それを数ヶ月毎に繰り返して、減らしていったというわけである。

 ところが、一旦、減量という目標を達成してしまうと、もうこの器械を使わせてもらえなくなった。その続きを見たいのだから、測らせてくれても良いとは思うのだが、もはやメタボリック・シンドロームつまり病気ではないということらしい。こういう器械は、普通なら、スポーツクラブにあるはずなのだけれども、どういうわけか私の通っているところにはない。どこかでこのInBodyで計測させていただけるところはないかとネットで調べたところ、池袋西武の8階に「カラダステーション」なるところがあり、InBodyがあるそうだ。無料らしい。いやもちろん、有料でも一向に構わないのだけれど、どんなものか、先ずは行ってみることにした。

 池袋西武百貨店8階の一番端に、それがあった。3人ほど係員の女性がおられて、そのうちのお一人にお願いする。西武百貨店とカラダステーションの2枚のカードを作成し、そのコーナーの片隅にあるInBody430の器械の上に、靴下を脱いであがる。両手の親指を別々にして、それぞれ金属の棒を触る。1分程度で計測が終了し、結果がその場でプリントアウトされる。

 ところで、大病院にあったInBody720は、器械そのものがとても大きくて、出てくる印刷物も、やたらと詳しい。しかしあまりに重たい器械なので、置いておく部屋を移したくてもそう簡単には移動させられないと、係の人が苦笑していたほどである。それに対して、こちらのカラダステーションの器械は、ほっそりとして、まるで別物だ。例えて言えば、大病院のがお相撲さん並みの体躯なのに、こちらはまるで小学生並みの体だ。こんなので、詳しく分かるのかと思っていたが、出てきた印刷物は、少し要約してあるものの、基本的には、大病院のものと変わりがない。全体は冒頭の写真であるが、それを分割したのが、次の通りである。


左半分


【体成分分析】
  体 水 分 42.4kg (標準38.3〜46.8)
  タンパク質 11.2kg (標準10.3〜12.6)
  ミネラル   3.90kg(標準3.55〜4.33)
  体 脂 肪 13.6kg (標準 8.2〜16.4)


 これを見ると、体水分、タンパク質、ミネラルは標準値の真ん中であるが、体脂肪だけは、標準値に収まっているけれども、真ん中よりやや多い。どうやら、体脂肪に削減の余地があることがわかる。

【筋肉と脂肪の割合】
  体 重  71.1kg (標準57.9〜78.4)
  骨格筋  31.9kg (標準29.2〜35.7)
  体脂肪  13.6kg (標準 8.2〜16.4)


 ダイエットを始めたときの平成27年11月27日のInBodyのデータは、体重79.6kg(現在より+8.5kg)、骨格筋34.8kg(現在より△2.9kg)、体脂肪18.2kg(現在より△4.6kg)だったから、骨格筋は少し減ったが、それより主として体脂肪の方を減らしてきたことになる。ちなみに、このまま元の体重までリバウンドさせてしまうと、その少し減った筋肉の分まで脂肪となって戻るので、元の体より更に脂肪が増えてしまうから、やってはいけないこととされている。私も、最初のダイエットのとき(13年前)に、これをやってしまった。体重を79.5kgからいったん74.5kgに落としたものの、気を抜いていたら1年もしないうちにリバウンドしてしまったという苦い経験がある。だから今回は、絶対にリバウンドさせないぞという気持ちでいる。

【体の各部の評価】
 【部位別筋肉バランス】

  左 腕 3.0kg[ 90.2%]
  右 腕 3.1kg[ 94.3%]
  体 幹 24.4kg[ 93.1%]
  左 脚 9.3kg[102.0%]
  右 脚 9.6kg[104.8%]
   [全体筋肉量 54.3kg ](標準49.2〜60.1)


 私は、両手より両脚の方に筋肉が付いているようだ。両手の筋肉を付けるために、家に置いてある小さなバーベルを毎日、挙げるようにしているが、果たしてどこまで続けられるかというところである。その点、両脚の方は、普段は毎日7千歩ほど歩いているので、それなりの効果が出ているようだ。できれば1万歩にしたいが、今の生活リズムでは無理なので、これが限界だと思っている。なお、西武カラダステーションの係員さんは、左脚を鍛えるために、左脚一本で立つなどの工夫をしてみてはとアドバイスしてくれたが、やってみるつもりである。

【部位別脂肪バランス】
  左 腕 0.8kg[ 20.4%]
  右 腕 0.7kg[ 18.2%]
  体 幹 6.7kg[ 20.7%]
  左 脚 2.1kg[ 17.6%]
  右 脚 2.2kg[ 17.6%]


 上半身では、右腕はテニスでラケットを振り回しているせいか、筋肉が多い反面、その分、脂肪の量が少なめになっている。下半身では、左脚は右脚と比べて筋肉も脂肪も少ない。こんなものだろうか、よくわからない。ともあれ、左脚を鍛えなければいけないことは、よくわかった。真ん中の体幹には、脂肪の比率が高いことがよく見て取れる。やはり、これが削減のターゲットだ。


右半分


【栄養評価】
  むくみ 標準
  タンパク質、ミネラル、脂肪量いずれも標準


【理想的な体のためには】
  適正体重      68.1kg
  調節すべき体 重 △ 3.0kg
  調節すべき筋肉重 + 0.4kg
  調節すべき脂肪重 △ 3.4kg


 そういうことで、結論としては「適正体重まで、あと3kg、主として脂肪を減らすように。」との御宣託だ。ただ、できるものは、ほぼ思いつく限り全て取り組んでいるから、これ以上のことになると、茨の道が待ち受けている。でも、どうしたらよいのか、俄かには思いつかない。たぶん、食事内容のコントロールはもはや限界で、後は運動しかないのではという気がする。

  ウエスト周り 79.6cm
  内臓脂肪レベル 6 (標準。中央値は、10)


 ウエスト周りは、こんなに少なくなったのかと我ながら驚くばかりだが、つい先日、健康診断に行ったときに担当医が測ったのは、やはり80cmだったから、これは正しい数値だろう。それにしても、どこで測っているのか。ズボンを注文するときのサイズは83cmにしているから、それと比べて3cmも小さい理由が知りたいところである。

【体型チェック】
  BMI   23.0
  体脂肪率 19.1%    いずれも、適正の範囲内

  フィットネススコア 76
  基礎代謝量 1,613kcal


 この「フィットネススコア」というのは何かとネットで調べると、「一般の方が体成分検査結果を簡単に理解できるように点数化したものです(医学的学問の背景はなし)。体重、除脂肪量、脂肪量のそれぞれと標準値と実測値を総合的に見て点数を算出しています。フィットネススコアは 80 ポイントを基準とし、体重調節の欄の表示で筋肉量が+1 s、脂肪量が−1 sごとにフィットネススコアは 1 ポイント下がります。また筋肉量が標準より 1 s大きくなればフィットネススコアは 1 ポイントずつ上がります。点数が高い場合は筋肉が多くて脂肪が少ない良い状態で、逆に点数が低くなればなるほど筋肉と脂肪のバランスが良くない状況です。この点数に上限はなく、70〜90 ポイントが標準です。90 以上で筋肉量が多いアスリート型、70 以下は虚弱型、肥満型になります。」だそうだ(出典:和歌山ろうさい病院HP)。

 次に「基礎代謝量」とは、「基礎代謝量(BMR)は生命活動を維持するための(一日中安静にしていても消費する)エネルギー量です。 InBody から算出される基礎代謝量は除脂肪量を利用する『カニンガム』の式を基に算出しています。基礎代謝量は 1 日に消費するエネルギー量の約6〜7割を占めると言われています。この数値が高いと食べた物を活発に消費できます。よって基礎代謝量の高い人は太りにくいとされています。 肥満治療など体重減量をおこなう必要がある場合、基礎代謝量以下で食事摂取をしながら、活動量を増加させれば、体脂肪がエネルギー源に使われ、体脂肪が減少して体重も減少します。 食事療法のため献立を作成するには1日の必要エネルギー量を算定しなければならないため、この基礎代謝量から 1 日に消費されるエネルギー量を算出し、1 日の摂取するエネルギー量の目安を立てることが可能になります。 ただし、摂取のエネルギー量の調整だけではなく運動することも心がけましょう。運動熱量の計算に使う活動係数は、『横になる 1.2 』、『歩行、やや活動 1.3 』、『一般の活動 1.5〜1.75 』、『高度の活動 2.0 』なので、1日の必要エネルギー量 = BMR(基礎代謝量)× 活動係数 ★ 測定データを上の式に代入し、1日のエネルギー必要量を算出し、ご使用下さい。 」とある(出典:同上)。

 ちなみに、私の場合は、基礎代謝量1,613kcal X 1.3= 2,097kcal が、摂るべきカロリー量となる。だから、1日の1食当たり700kcal の摂取に収めておけば、現状の体重が維持され、それ以下だと、体重が減っていくということがわかった。そうすると、1日の1食当たり600kcal の摂取にしておけば、あと3kgの減量ができるという計算になる。それでダメな場合は、毎日の朝晩に筋肉を鍛える体操することにしよう。更にそれでもうまくいかないのなら、テニスの週2回を強化して3回にするほかない。この2段構えのプランなら、今年末までに何とか目標を達成できそうだと、ちょっと希望が湧いてきた。





(平成29年10月 3日著)
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